1[社史 第2部] 第1章 地上デジタルテレビ放送開始松山デジタルテレビ局の予備免許交付 2005年6月10日、総務省四国総合通信局の久保田誠之局長から南海放送の松友勝俊社長に、「なんかいほうそうデジタルテレビジョン」(松山デジタルテレビ局)の予備免許状が手渡された。予備免許とは、試験放送を開始するための免許で、この日全国で民放40局、NHK13局に予備免許が交付された。当初、予備免許交付は東京の総務省で麻生太郎総務大臣から直接手渡されることになっていたが、郵政民営化法案の審議中のため、急遽、各総合通信局に変更となった。 2006年10月1日のデジタル放送開始に向けて、南海放送では、新しい放送センターとなる本町会館の改修工事と、伊予市の行道山で親局の建設を始めた。本社を本町会館に 新しい放送センターに転換する本町会館は、2005年3月に施設営業を終了し(1976年10月にオープン)、4月から改修工事に取り掛かった。工事はコストミニマムを心がけながら、清水建設㈱と㈱きんでんにより建物、電気設備、空調の改修が並行して進められ、12月に完了した。 翌2006年3月には、本町会館の学苑事業も終了し、設備設置工事が始まった。放送の心臓部ともいえるデジタルマスターと統合バンクは、4階に設置された。施設営業時代には調理室があり、床が放送機器の重量に耐えられる構造になっていたことから4階に決まった。配線は天井から吊り下げたラダー(はじご状の棚)に載せることになり、高さを確保する第1節 本社と親局の移転新本社(南海放送本町会館)総務省から予備免許交付
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