43[社史 第2部] 第2章 デジタルコンテンツのマルチユース愛媛マラソンを市民マラソンに 1988年からテレビ中継をしてきた愛媛マラソンは、高低差が大きいなどコースに難点があり、競技マラソンとしての大きな課題をかかえていた。主催者である愛媛陸上競技協会も、松山市の中心部を走る参加しやすいコースへの変更を検討し、愛媛県と松山市の協力を得て、沿線上の人たちや交通規制を受ける企業や団体などの理解も得ることができた。 2009年7月24日に開催された第48回愛媛マラソン実行委員会で、翌年1月31日に新コースで実施することが決まった。実行委員会事務局は、松山市、愛媛陸上競技協会、南海放送が主体になって運営され、南海放送に設置した事務局で準備を進めた。 事務局では、警察や道路管理者の他、市内電車の軌道をまたぐことなどから伊予鉄道などとも具体的な交渉を重ねた。その結果、新しいコースを、県庁前(スタート)~平和通~国道196号~北条折り返し~国道196号~西堀端~堀之内城山公園(フィニッシュ)に確定し、コース沿線の住民・事業者等へのご理解を得るとともに協力を取り付けた。このコース変更によって高低差も非常に少なくなり、走路の道路幅も広く確保できた。また、制限時間を4時間から6時間に拡大することができ、参加者・応援者にとって魅力ある市民マラソン大会に生まれ変わった。 テレビ中継では、それまでの大会は「魅力を感じない」とスポンサーの脱落・減額が相次ぎ、営業収入が減少した。第47回大会の販売では特別協賛社ゼロからスタートし、新規1社のみの販売という結果となった。経費削減につとめ、全社体第2節 愛媛マラソンの6時間生中継新コースでスタート(2010年・第48回・県庁前)
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