南海放送60年史
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37[社史 第2部] 第2章 デジタルコンテンツのマルチユース河田正道社長が就任  2008年6月26日開催の第77期定時株主総会後に開かれた取締役会で、河田正道常務取締役が代表取締役社長に選任された。松友勝俊社長は取締役相談役に、曽我泰朗専務が取締役会長に就任するなど、新しい経営体制がスタートした。 河田社長は、1967年に入社し、報道記者を経て1985年に経営企画部に転じた。管理部門では歴代4人の社長のもとで、社員間の活発な議論に基づく業務計画の作成や、経営情報の発行による社内情報の共有化に努めた。この間、パソコンによる社内LANの導入などICT化を推進し、インターネットやケーブルテレビとの連携によるクロスメディア化に取り組んだ。 就任挨拶では、ローカル民放が将来目指す方向として3つのテーマを挙げた。1つは「デジタルコンテンツ企業としての自立」、2つ目は、企業活動を通しての「地域貢献」、3つ目は、継続した企業経営のための絶え間ない「経営改革」。 そうした目標を達成するため、経営管理、放送業務、報道技術、東京支社の4本部体制とした。そして、それぞれ組織のスリム化と適正な利益確保、売上低下に備えたデジタル時代のマーケティング戦略の確立、長寿番組『もぎたてテレビ』の強化と継続、東京支社の売上シェア確保を求めた。 しかし、就任初年度は、米国発の金融危機によって広告市況が悪化し、営業収入が大きく落ち込んだ。また、テレビのデジタル化への多額の投資による減価償却費負担、そして株価下落による年金資産の運用状況の悪化に伴う経費が増大した。第1節 河田社長就任とデジタル化推進第8代社長 河田正道

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