南海放送60年史
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99[社史 第2部] 第3章 開局60周年、そして第3の創業へ活況がある。 2015年にデジタルラジオへの完全移行を達成すべく、アナログラジオの終了に向かっているイギリスのラジオ界も営業的に復調気配である。 「ラジオは肌触りのメディア」と言われている。 例としてあげたアメリカやイギリスだけが特殊というわけではない。このラジオ感覚に国や民族の違いはない。ラジオ媒体の持つ不思議な力(脳科学者によれば、耳と脳との関係は五感の中で一番影響し合う関係と言われている)を強調しておきたい。 ハッピーRADIO!南海放送  しかし、いまのラジオの番組形態やメディアスタイルがそのまま続くとは考えていない。 前述したようにキー局に先駆けて当社が取り組んでいるCATVとの連携で全県に広がっている“スタジオが見えるラジオ”「ウィットチャンネル」や、ラジオ・テレビ・TwitterなどSNSが連動した「ぶっくまーく!!」(毎週木曜日・10:25-10:55)のようなクロスメディアの試みは今後も推進していく。 こうしたメディアの化学反応によるラジオの質的変化を期待している。 しかしどんな質的変化があっても、当社の開局以来のDNAはラジオの創り手たちにそのまま継承されており、基本方針としての「地域密着」と、情報の「地産地消」は徹底して継続していきたい。 2013年のラジオのキャッチコピーは「ハッピーRADIO!南海放送」である。 何年か後。今のAM波がFM波に代わっても、或いは新しいマルチメディア放送に近いタイプの放送にそのスタイルが変わっても、“聴いてハッピーになる放送”を創り続け、地元のローカルラジオ局として暖かいリスナーとのかかわり方は今以上に深く結びついていると、確信している。

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