南海放送50年史
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視聴者とクライアントの多様でインタラクティブなコミュニケーションサービスを行うものである。ローカル民放局有数の会員数を誇っており、会員の登録端末の比率は携帯電話65対パソコン35となっており、20歳~34歳の男女の占める割合が45%と半数近くを占めるなど、携帯文化を反映した会員構成が特徴である。コンテンツの目玉は、Club-Nヘッドラインニュースである。毎日夕方、愛媛と国内外の主なニュースを合わせて8項目配信しており場所の制約を受けず、携帯電話やパソコンに届く夕刊として好評である。さらに、毎週火曜日と金曜日にはClub-Nマガジンを配信し、上映時刻を含む映画館情報やベストセラー情報、音楽ランキング、アナウンサーエッセーなど放送局独自の各種コンテンツを掲載している。また、クライアントからのEメールによる商品告知の掲載やアンケート調査を受託し、収入としている。国土交通省による「個人の属性及び国道利用形態把握を同時に実現する募集兼調査」において、会員属性を把握し、Eメールで瞬時に配信・回収が出来る「Club-N」が最適なツールとして選定されモニター兼調査を受注した。その他、酒造メーカーの新商品発表時において、マス広告を使わない試飲会への来場者促進に用いられ大きな反応があるなど、新しい媒体としての価値も認められた。各種アンケートでは、書面形式に比べ、回収率とコメント記入率の高さ、価格の安さが商品力を高めている。販売商品としての魅力だけでなく、自社の放送番組と連動したアンケートや募集告知など幅広く実施し、高い回答率と即応性を持った会員組織としても広く活躍した。地上デジタル放送が目前に迫っているが、携帯電話ではテレビ受信も可能になった。それは放送サービスの新しい切り口として期待されている。携帯電話端末への情報発信サービスはテレビ・ラジオを補強するメディアとして一段と充実が図られるようになるだろう。269第4節 グローバル時代のローカル番組

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