南海放送50年史
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に300平方メートル、椅子席で400人が収容でき、最新のAV機器を備えたグレイスホールが新設された。また、玄関にはスロープを設置し、エレベーターやトイレをバリアフリー対応としたほか、1階にチケットセンターを設置した。10月6日には、松山市総合コミュニティセンターで『所さんの目がテン!』の公開放送があり、会場は満員となった。10月14日から11月3日までは、南海放送サンパークで「愛と平和を21世紀へ~ロバート・キャパ写真展」が開かれた。5万8,116人の入館者があり、地方都市での写真展としては予想以上の反響である。訪れた人たちは、真実の報道に命をかけたカメラマン、ロバート・キャパの映像に食い入るように見入っていた。また、12月9日にはレニングラード国立オペラ「椿姫」が県民文化会館メインホールで開かれた。愛媛県下では初の本格的なオペラの上演である。舞台に字幕スーパーを付けるなどの工夫をほどこしたヴェルディの名作「椿姫」は好評を博した。凡そ1年にわたった創立45周年記念事業は、厳選した催事のつみ重ねにより、地域の人々の関心を集めた。放送と連動した文化事業は45周年を機に新たな展開を見せた。愛媛県にとって20世紀最後のプロジェクトといわれた本州四国連絡橋今治・尾道ルート「しまなみ海道」建設は、計画から着工まで、わが社の報道活動の中で大きなウェートを占めた。歴代の報道制作スタッフは架橋建設促進活動や熾烈を極めたルート誘致合戦、オイルショックによる建設凍結などの取材を続けた。1975(昭和50)年12月21日の大三島橋着工を皮切りに、各橋の着工が続いた。1988(昭和63)年の伯方・大島大橋開通時には『手をつなぐ島々』(1988(昭和63)年1月3日放送)など、報道特別番組が制作された。しまなみ海道開通を前に愛媛県内では松山自動車道の県都松山までの延伸など、大型プロジェクトが進められていた。「えひめ21世紀への足音」252第6章 経営改革の時代本町会館チケットセンターロバート・キャパ写真展 開展式しまなみ海道架橋開通日1979(S54)5.131983(S58)12.41988(S63)1.171991(H3)12.81999(H11)5.11999(H11)5.11999(H11)5.1名  称大三島橋因島大橋伯方・大島大橋生口橋来島海峡大橋多々羅大橋新尾道大橋開  通

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