が心の瀬戸内海物語』がスタートした。放送作家早坂暁氏、映画監督大林宣彦氏らに瀬戸内海の島々を旅してもらい、海の歴史、暮らし、郷愁をおりまぜる55分のドキュメンタリー番組である。広島テレビは第1回放送「海からの贈り物~歌に誘われ出会い旅」で大竹市生まれの作詞家石本美由紀氏に島を歩いてもらった。石本さんは「海」、「かもめの水兵さん」など瀬戸内海ゆかりの唱歌、童謡を紹介しながら、自らの作詞人生をふりかえる。南海放送は第2回放送「生きる~島の人生・海の人生」で伯方島、大三島、向島などで半農半漁の暮らしをいとなむ人びとを描いた。第3回放送では広島テレビ・南海放送が共同取材で瀬戸内海のグルメスポットをかけまわるなど、変化をもたせることに苦心した。「21世紀は鳥にみならって羽を休めばいい。そうすれば夢を見ることができる」。瀬戸内海の島々を訪ね、島に生きる道を選んだ少年少女たちの声を聞いた大林宣彦氏の言葉である。このシリーズは3か月に1回、5本だけの短期に終わったが、営業面でも互いに協力して成果を上げ、ブロックネット番組と呼ばれる次のステップを拓くことになった。中四国地区には日本テレビ系列の民放が7社活動している。広島テレビ、山口放送、日本海テレビ、四国放送、西日本放送、高知放送、南海放送である。いずれも長い社歴を持ち、他系列にみるようないわゆる平成新局は存在しない。いずれも報道・番組制作水準が高い。1998(平成10)年9月、これら7局共同制作によるブロックネット番組『中四国レインボーネット』がスタートした。3か月に1本、旅やグルメなどをテーマとする1時間25分の番組である。全局制作参加し、キー局を持ち回りにして土曜日に『中四国レインボーネット』の発足250第6章 経営改革の時代『中四国レインボーネット』で岡山・蒜山の旅をリポートする寺尾英子アナウンサー『生きる』弓削町豊島の開拓畑(昭和30年代)『生きる』取材風景
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