南海放送50年史
259/358

で同様のCM未放送が明らかになった。これをうけて、日本テレビ系列では何度も確認書までのチェックや、システム内容確認のための会議が行われた。この時期に営放システムの更新期を迎えていたわが社は、西日本コンピュータ社製営放システムの導入を決定し、CM素材にCMを識別するコードを埋め込む「機械照合式放送確認」機能を採用した。さらに、デジタル化に向かう過程として、2003(平成15)年2月、NEC社製営放システムに更新し、放送確認書の作成に万全を期した。同時にラジオの放送確認書についても作成方法を改めた。従来は契約情報を元に作成していたが、AF(Audio File)から得られる放送結果情報を元にどのCMがオンエアされたかを判定し、放送確認書を作成する機能を既存のラジオ営放システムに盛り込んだ。4年半後にラジオの営放システムを自社で再開発するが、その時にもこの作成方法は踏襲されている。1995(平成7)年4月、愛媛朝日テレビが開局し『スーパーモーニング』、『さすらい刑事』、『新婚さんいらっしゃい!』をはじめ8番組がわが社のタイムテーブルから消えた。こうした編成面の変化と同時に多局化の影響は営業収入にも及びはじめた。また、ほぼ同時期にわが社の営業収入に大きなウェイトを占めていたネットワーク収入にも大きな変化が出はじめた。ネットワーク収入(ネットワーク配分金)は、日本テレビとのネットワーク協定に基づき安定的に系列局へ電波料金が配分されていた。この配分方式は、統一した基準がなくキー局と系列局との歴史的な背景や交渉により決められた。しかし、1994(平成6)年4月からは、「明確かつ出来るだけ合理的な電波料の指数を作成し配分を行う」、「電波料は広ネットワーク収入の急減238第6章 経営改革の時代

元のページ  ../index.html#259

このブックを見る