南海放送50年史
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組購入費が引き上げられた。これらの環境変化は長年にわたりクロスネットの利点をフルに生かしてきたわが社を痛撃した。南海放送は、1998(平成10)年10月1日、創立45周年記念日を迎えた。記念式典で土居社長は次のように挨拶した。「南海放送創立45周年、まことにおめでとうございます。今日のこの日を皆さんと共に迎えることができたことを、まことに幸せに思います。昨年春の消費税率引き上げ以来かげりを見せていた景気は、堺屋経済企画庁長官が“日本列島総不況”と呼ぶほどの深刻さをみせています。消費不況を反映して、景気の先行指数とされる広告は急激に落ち込み、第67期のラジオ、テレビ営業収入は残念ながらともに営業目標を大きく下回る結果となりました。その結果、第68期経費予算は、営業目標の設定に沿い、支出項目の一つひとつをこまかく点検、削減していただくことになりました。少数精鋭で営業コストをどれだけ切り詰められるか、制作費を増やさずに質の高い番組を作ることができるかどうか、キーワードは「改革」です。この課題に真正面からぶつかり、一歩踏み出すところから南海放送の新しい歴史が始まると言っても過言ではないと思います」。1997(平成9)年3月31日発行の週刊社内情報紙「経営情報」第1000号は、長く、取締役としてわが社の発展にも力を尽くした白前知事の訃報を伝えた。経営情報1000号キーワードは「改革」234第6章 経営改革の時代創立45周年記念式典

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