南海放送50年史
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しかし、わが社は視聴者などへの配慮などから第3局の「伊予テレビ」に番組をネットするとされているTBSと、テレビ朝日の番組についても、新しい局で放送されるようになるまで番組を継続する方針をとり、主なレギュラー番組の系列移動は秋の改編に持ち越された。伊予テレビがTBS系に一本化して開局を迎えた秋の番組改編では、TBS系列の10番組が一挙にわが社のプログラムから消え、伊予テレビに移行した。視聴者の開拓に力を入れてきた『ビッグモーニング』、苦心して編成を続けてきた人気番組の『ナショナル劇場・水戸黄門』など、長い間親しまれてきた番組が視聴者をつけたまま新しい局へと移っていった。スポンサーの意向で猶予をおいた『関口宏のサンデーモーニング』が翌年3月、『すてきな出逢いいい朝8時』、『地球ZIGUZAGU』(いずれもMBS制作)も1年後には移行し、わが社のプログラムからTBS系列の番組が姿を消した。これらの番組変動によってわが社が被る減収は年額で1億3,800万円と試算され、これを新しい編成に伴う営業活動でどう埋めるかが大きな課題であった。伊予テレビの開局はわが社では第62期に当たるが、この期のテレビ収入は61億8,719万円(対前期比91.3%)で、営業収益は対前期比91.9%と前期を下回った。わが社は日本テレビの22番目のフルネット局となり、1995(平成7)年4月1日付で日本テレビとの間にネットワークタイムに関する覚書を交わした。1995(平成7)年4月1日の第4局目、愛媛朝日テレビの開局では、『ニュースフレッシュ』、『スーパーモーニング』、『さすらい刑事』、『新婚さんいらっしゃい!』など8番組が3月でわが社のプログラムから消えた。しかし、民教協のネットワークは変わらず、民教協の番組日本テレビとネットワーク契約193第1節 激動期の経営

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