南海放送50年史
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大会参加者は10キロ健康マラソンの参加者をふくめて1,000人を超す盛況ぶりで、市民参加の地方マラソンとしての伝統を誇っている。1989(平成元)年7月12日、わが社はSNGを導入した。SNGとは、Satellite News Gatheringの頭文字をとったものである。3月7日、JC-SAT、続いて6月6日、SCCと二つの通信衛星が相次いでフランス領ギニアから打ち上げられた。テレビの各系列は、この通信衛星を利用してSNGの導入を進め、SNG時代が幕を開けることになった。NNNはSCCを使ったSNGの運用を図ることとし、第一次として基幹局への導入を計画したが、わが社は進んで第一次の導入に加わることになった。1989(平成元)年の年明けとともに現場で研修会などを開催する一方、3月19日から放送会館屋上に受信用アンテナを取り付ける工事が始まった。これら固定受信局の設備に並行して、東京でSNGカーの機器内装工事が進められた。SNGカーは全長4.99メートル、幅1.8メートル、高さ2.6メートルのトヨタ・ランドクルーザーである。直径1.2メートルのパラボラアンテナ、衛星用通信機器、カメラ1台などが搭載された。JC-SATを使ったANB系列が4月16日に運用を開始、NNN系列もJNN、FNN系列とともに7月から運用を開始した。わが社は7月12日に火入れ式を行い、SNGカーで松山市内のデモンストレーションに繰り出した。『なんかいNEWS530プラス1』で大街道からSNGによる中継を行った。愛媛県は自然災害が少なくないうえに、長い海岸線、島しょ部、山間部など遠隔地が多い。現場からの中継にはマイクロ波による多段中継が多かった。SNGの導入はそのハンディキャップ克服に大きなSNG運用開始168第4章 ローカルワイドの時代導入直後、SNG車のデモンストレーション

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