南海放送50年史
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1982年には『お母さん、れんげってどんな色?』、障害児通園施設の教育をテーマにした『川のほとりで』が、それぞれ民間放送連盟賞を受賞するなど受賞ラッシュが続いた。1983年度には『愛媛の女性史をめぐる一連の放送活動』が民間連盟賞放送活動部門で受賞した。この番組は公娼制度、地場産業の近代化のかげに低賃金の重労働にあえいだ女性たちの歴史に光をあてたシリーズ企画として注目された。きっかけは、松山市道後温泉街の遊郭松ヶ枝町で発生した火災であった。1956(昭和31)年4月の売春防止法の実施によって廃業していた老朽家屋が焼失した。その際に半焼け、水浸しとなった明治以来の娼妓証文などの類が多数発見された。苦界に身を沈めた女性の多くは、愛媛県下の貧しい僻地出身の娘たちであった。愛媛女性史研究会、愛媛近代史文庫の協力を得て、昼前のレギュラー番組『ごきげんですか?』(のちに『ミセスの11』と改題)で、ディレクター大塚民子が5年にわたり、定期的に放送した。貧しい時代の地域の陰の部分を浮き彫りにする番組として評価された。1983(昭和58)年9月18日に『ドキュメント’83』として放送されたわが社制作の「驕りの海から」(担当・田中勝利)がNNNドキュメント年間最優秀賞に選ばれた。『NNNドキュメント・シリーズ食糧』136第3章 総合文化産業への出発『鵜づな人生』の撮影・大洲市肱川で『愛媛の女性史』出演の渡部冨美子さん(右側)

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