南海放送50年史
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鳴り声が響いた。視聴者のかたがたが夜道をかけつけて持ってきてくれた貯金箱、1円5円のお金が詰まったガラスびんなどが特別試写室のテーブル、フロアにれた。フィナーレの大行進が始まると募金持参の人びとがあとからあとに続き、受付場所を急遽3階営業開発局のフロアに移したが、そこもすぐ募金箱などでいっぱいになった。「24時間テレビを体験することでテレビがほんとうに恐いメディアであることを心から実感しました」と、募金受付の現場に立った事業部員は語っている。第1回『24時間テレビ』の募金額は981万円に達し、リフト付きバス、入浴乾燥車、電動車椅子各1台が県下の養護老人施設に贈呈された。『24時間テレビ・愛は地球を救う』は、2003(平成15)年の夏、第26回の放送を迎えた。いまでは日本テレビ系列を代表する夏の名物番組となり、お年寄りだけでなく、災害への支援や海外の人々への救援活動もふくむ一大行事としておなじみとなった。電話による募金申し込みよりもイベント参加に人気が集まるなど、視聴者の反応にも時代の変化があらわれているが、番組に対する厚い支持は変わらない。これまでに愛媛県内での募金総額は1億7,987万円にのぼる。老人ホームなどの福祉施設に贈呈されたリフト付きバス、入浴専用車、電動車椅子は合計116台を数え、南海放送賞祝賀会の席上で贈呈目録が披露されている。1995(平成7)年の阪神・淡路大震災では系列として1億円を、2001(平成13)年の芸予地震被害に際しては、愛媛県災害対策本部に500万円の見舞金が贈呈された。今では放送業務本部を中心とする全社挙げての取り組みとなり、多数の熱心なボランティアの参加、地域企業の協賛も得て、南海放送のステーション・イメージを代表する名物行事として定着している。125第2節 創立25周年24時間テレビ(本社玄関広場)施設に贈られた福祉車輌

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