本町会館テルスターホールに日本民間放送連盟加盟106社の代表をはじめ中央および地元からの来賓など、640名が出席して開催された。この朝、南海放送の役員、社員たちは緊張の面持ちで全国から次々に集まる参加者を迎えた。午後1時からの大会式典では、大会委員長の平田南海放送社長が歓迎の挨拶をかねて「民間放送は新しい飛躍の年を迎え、その社会的使命はいっそう重みをましており、ますます責任ある対処が迫られています」と開式の言葉を述べた。続いて挨拶に立った浅野民放連会長は、「われわれは今日まで築いた数々の業績に誇りを持ち、新しい世紀に向かって民放が何をなすべきかに取り組まなければならない」と強調した。この年は、子供向け番組やCMに対する批判が高まっていた。また、6月には宮城県沖地震が発生し、多数の死傷者ほか大きな被害を生じた。このような社会的背景をうけて、愛媛放送の佐々木社長が読み上げた「放送の社会的影響力を深く認識し、健全な番組の充実と報道活動の強化に努めるとともに、災害時への対応をはかり、国民生活の安定と向上に寄与する」との大会宣言が採択された。優れたラジオ・テレビ番組、放送活動、CM制作などに対する連盟賞の授与では、南海放送の作品が6部門で優秀賞を受賞し、地元幹事社としての面目をほどこした。大会式典のあと、キャッスルホールで東洋大学教授島田謹二氏の記念講演が行われた。日露戦争で活躍した松山生まれの二人の海軍軍人、秋山真之と水野広徳の思想とその時代的背景が語られた。また、南海放送が『反骨の軍人・水野広徳』と題して上梓した自伝の原稿、世界的ベストセラーとなった『此一戦』のほか、発売禁止となった「次の一戦」など秘蔵の著書、雑誌論文、遺墨、遺品類の特別展示室も設けられ、参会117第2節 創立25周年第26回民間放送全国大会連盟賞表彰式喜ぶ受賞者たち
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