南海放送60年史
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89[社史 第2部] 第3章 開局60周年、そして第3の創業へ族など、実話に基づいた様々な感動の「Love Story」を描いた。 城川町が毎年開催している『全国「かまぼこ板の絵」展覧会』の応募作品には、東日本大震災で被災した人たちの思いも描かれた。半壊した家に住みながら瓦礫と化した街と福島第一原発を描いた人もいた。震災直前に描いた絵を送ってくれた岩手県宮古市田老地区(旧田老町)の子供たちは、城川町の展覧会場を訪れ、震災前の情景と対面した。被災地から届いたたくさんの絵には、絶望や悲しみを乗り越える決意や、震災後に生まれた絆が刻まれていた。⑵ミニ番組シリーズ 2012年10月から2013年3月にかけ『えひめモノクロシアター』(毎週木曜日21:54-22:00)を、また、2013年4月からは『えひめ情熱人』(毎週火曜日21:54-22:00)のミニ番組も制作し、放送している。 『えひめモノクロシアター』は、南海放送の財産とも言うべき貴重な白黒映像を紹介することで、あらゆる世代に「古き良き愛媛・わが故郷」を実感してもらおうとスタートした。語り手には人気ナレーターの銀河万丈さんを起用し、今は見られなくなった断崖絶壁での珍味・イワタケ採り(久万高原町)、別子銅山時代の記憶がよみがえる旧東平小学校での卒業式(新居浜市)など、郷愁をそそる“昭和の愛媛”を詩情豊かに描いた。 取り上げられた各地の視聴者からは、「懐かしい!」「昔の友人が映っていた!」「ぜひ、再放送して欲しい!」など、多くの反響があり、資料映像の持つ魅力と価値を再認識させられた。 『えひめ情熱人』は愛媛に暮らし、情熱を持って生きている人達の活動の様子と思いをコンパクトにまとめ、愛媛の元気につなげようという狙いでスタートした。1年の大半をアラスカで過ごす写真家の松本紀生さんや、『全国「かまぼこ板の絵」展覧会』に情熱を注ぐギャラリーしろかわの浅野幸江館長を始め、農業・教育・海外ボランティアなど、情熱人達の熱いメッセージを伝えた。えひめ情熱人えひめモノクロシアター

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