南海放送60年史
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84第3節 ブランド力を発揮して高視聴率獲得 スマートフォンやSNSの普及により、インターネットに時間を費やす若者が増えた。また、2011年7月24日の地上波テレビの完全デジタル化に伴い、BS、CS放送が受信可能な受像機の普及が進み、地上波テレビ以外の視聴率も上昇した。さらに、大容量HDD搭載の録画機の普及によるタイムシフト視聴(番組を録画し、違う時間に視聴すること)の増加など、複合的要因が重なり、2011年に初めて愛媛地区の年間のHUTが40%を下回った。 日本テレビの番組視聴率が向上  日本テレビは視聴者層の若返りをはかるため、2011年4月に、『ズームイン!!朝!』から32年続いた平日朝の情報番組『ズームイン!!SUPER!』を『ZIP!』へ、昼のワイド番組『DON!』を『ヒルナンデス!』へ、日曜朝の情報番組『The サンデーNEXT』を『シューイチ』へと一気に改編した。愛媛地区は3層(50歳以上)の視聴者が多いため、番組開始当初は視聴率的にも伸び悩んだが、年度の後半から少しずつ回復を見せた。 2011年10月期の、松嶋菜々子主演のドラマ『家政婦のミタ』は、最終回40.0%(関東地区・世帯視聴率・ビデオリサーチ調べ)の視聴率を記録した。コアターゲット重視の路線への転換も功を奏し、日本テレビが関東地区で8年ぶりに視聴率三冠王を獲得した。南海放送も四冠を継続したものの、年度の前半の落ち込みが影響し、全日視聴率は7.9%と8%を割り込む結果となった。 ローカル番組の高視聴率  日本テレビは2012年も二冠を獲得した。日本テレビのバラエティや情報番組は、愛媛地区でも好調であり、オリンピックイヤーということもあって、年間のHUTも40.0%に回復した。

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