南海放送60年史
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64第5節 中村県政と野志市長することとなった。 選挙戦は中村・野志陣営が知事選と市長選を一体化させ、野志氏の若さと中村市政の継承を全面に押し出した運動を展開した。一方、自民党は知事選と市長選の“ねじれ”、さらに、自民票の“奪い合い”に苦しんだ。 結果はダブル選挙の強みを最大限に生かしたかたちで、野志氏が10万8,505票を獲得し、圧勝した。しかし、この知事選と市長選の“ねじれ”は、その後の市政運営などに影響を与えることになる。 これら愛媛の政治史の大きな転換点となった選挙当日の11月28日、午後10時30分から1時間にわたり、「News Ch.4選挙スペシャル・県知事選挙&松山市長選挙開票特別番組」を放送した。“知事選挙と県都・松山市長選挙のW選挙”“日曜夜時間帯でのローカル単独1時間開票速報生番組”など初物づくしの選挙番組となった。番組では、中村新知事と野志新市長を生スタジオに呼び込み、喜びの声や抱負を交えて、愛媛の新時代誕生の瞬間をタイムリーに伝えた。 民主党政権とメディア  政府広報や国会審議の中継などで、インターネットの利用が急速に進んだ。国会のすべての審議は2005年1月からインターネットを通じていつでも見ることができるようになった。小泉内閣では、同年11月に政府インターネットテレビをスタートさせた。都道府県知事の記者会見のネット中継も増えてきた。議員がブログやTwitterで発言することも一般化し、民主党政権では鳩山首相が2010年1月からTwitterを使い始め、60万人を超えるフォロワー数は、当時日本一と言われた。一方で、記者会見のオープン化の動きが広まった。2010年3月には、鳩山首相の会見がネットメディアやフリーの記者に初めて開放された。 

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