南海放送60年史
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21[社史 第2部] 第1章 地上デジタルテレビ放送開始り組みを行った。 2005年9月11日の総選挙は、郵政民営化が最大の争点となった。郵政民営化法案に反対した自民党の造反議員には、女性候補らが「刺客」として送りこまれ、ニュース番組だけでなく、ワイドショーをにぎわせた。結果は自民党だけで296議席(定数480)をとる大勝となり、マスコミは「小泉劇場」と評した。愛媛の4選挙区では自民党が議席を独占した。 2005年10月の国勢調査では、日本が人口減少社会に突入したことが明らかになった。国民の年金や医療など、社会保障政策に対する不安が増す中で、2006年9月に安倍晋三内閣(第1次)が発足した。愛媛1区選出の衆議院議員、塩崎恭久氏が初入閣で官房長官に就任し、報道特別番組『美しい国へ 総理と共に』を10月14日(17:00-17:30)に放送した。 2007年1月21日に行われた県知事選挙は、事実上、主要政党の相乗りとなり、無所属現職の加戸守行氏が3期連続当選した。統一地方選挙4月22日の松山市長選挙でも中村時広氏が3選を果たした。定数が3減となった県議会議員選挙(4月8日)では、自民党が安定多数を維持した。 2007年参院選で民主党が第一党に  小泉政権では、世界的な好景気にも恵まれ税収は増えたが、公共事業費が削減される一方で、社会保障関係費が大きく伸びた。2006年に安倍政権が誕生したが、社会保険庁の年金資料紛失問題や松岡利勝農水大臣の自殺、後任の赤城徳彦農水大臣の事務所経費不正報告疑惑などで支持率を大きく下げた。2007年7月29日の参議院議員選挙で、小沢一郎代表の民主党が60議席(改選議席121)を獲得し、参議院で自公は過半数割れし、民主党が第一党になった。愛媛選挙区では、元Jリーガーで、民主党などが推薦する友近聡朗氏が無所属で出馬し、自民党現職の関谷勝嗣氏を破って初当選した。参院選の敗北後も政権にとどまった安倍内閣は、その後も不祥事が続き、支持率を大きく下げて9月に総辞職した。

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