南海放送60年史
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20第5節 政権交代への助走平成の大合併  2001年4月に、「自民党をぶっ壊す」と発言する小泉政権が発足し、政局は目まぐるしく動いた。感情的な表現を重視し、敵か味方かの二分法に持ち込む小泉純一郎総理大臣のスタイルは、ワンフレーズ・ポリティクスなどと呼ばれたが、在任中の平均支持率は50%を超えた。 2004年1月には松山市を訪問し、ロシア人墓地や秋山兄弟生家跡など、「坂の上の雲」ゆかりの地を訪れた。坊っちゃん列車に乗って市内を回ったが、行く先々で大勢の市民の歓迎を受けた。 流行語大賞にもなった「骨太の方針」にもとづいて、2004年度から3年かけて実施された「三位一体改革」では、地方分権改革を掲げつつも、国庫補助負担金と地方交付税の削減を先行させる結果となった。国・地方の厳しい財政事情の下、県内でも市町村合併が進められた。新居浜市と別子山村の合併を皮切りに、2003年4月から2005年8月までの間に県内70市町村は20市町に再編された。市町村減少率71.4%は、広島、新潟に次いで当時全国3位だった。 劇場型選挙フィーバー  2004年7月11日の参議院議員選挙は年金問題が争点になり、民主党が比例区の議席数で自民党を上回った。愛媛選挙区では、自民党新人の山本順三氏が民主党新人を破って初当選を果たした。参院選開票特番では、放送中に視聴者に対してモバイルアンケートを行うなど、視聴者参加を意識した取第5節 政権交代への助走坊っちゃん列車に乗る小泉総理

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