南海放送50年史
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デジタル放送の開局には、親局、テレビマスター、ネットワーク基地の3拠点が必要になる。親局は行道山山頂に建設し、テレビマスターの諸設備は日本テレビ系列による共通仕様化をはかると述べた。ついで「スリムな経営体質」の実現については、①社員従業員150人体制など全社のスリムな組織機構を構築し、業務の効率化により利益率を高める。②各人の業務目標を明確にし、成果に基づいた評価による新しい時代にあった人事制度を取り入れる。③関連会社との連携強化などアウトソーシング化を有機的に進める。④担当役員や局長の決裁権限を強化し、権限の委譲を進めると語った。「新しい地域貢献」では、①地域に密着したニュース、報道番組をはじめ全国発信など多様な番組活動を行い、エリア視聴者の信頼を高めること。②デジタル放送特有の、多チャンネル、高画質、高機能(双方向、ハイパーリンク、オンデマンド)など多様な機能を使って、広告メディアとしての媒体価値を高め、広告主のより高度なニーズに答えていく必要がある。③地域における文化事業活動においても、これまでに培ってきた実績を踏まえ、新たな地域貢献を果たして欲しいと述べた。そして、創立50周年記念の放送活動、文化事業活動をバネにして、デジタル時代の南海放送への展望を切り開いていきたいと強い決意を述べた。2003(平成15)年2月3日、新テレビ営放システムの火入れ式が本社3階にあるコンピュータ室で行われた。午前9時、土居会長、松友社長がテープにハサミを入れ安全運行を祈念した。テープカットの後、松友社長は次のように挨拶した。「今回のリプレースはホストコンピュータからパソコンサーバー方式への切り替えで、わが社にとって画期的な転換である。新テレビ営放システム280第7章 地上波デジタル時代へ

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