南海放送50年史
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局するという話もあり、場合によれば3局、4局同時開局ということも考えられる。また、愛媛CATVが今年10月に松山で開局し、新居浜、今治、八幡浜・西宇和、大洲、野村、宇和島など6地区のCATV事業も予定されている。1997年には放送衛星BS-4が上がり、8チャンネルの放送が予定されている。このように地上波テレビを囲む環境は厳しく、多局化、メディア競合のなかでローカル局はどうしてゆくのか、地上波のメリットをどう生かすのか、生き残りをかけた対応を考えなければならない。会社の将来に責任を持たなければならない年代の人に委員になっていただいているので、ダイナミックな優れた発想で、会社の将来について率直な意見を聞かせてほしい。37年の歴史を持つ南海放送を将来に向けてどうするのか、研究するテーマは大きいが、仕事に精通している皆さんの経験を充分に生かして、知恵を出し合い、ユニークな結論を出してほしい」。事務局の松友勝俊経営管理局長は年内の中間答申、答申を要請し、委員長に制作部の薦田高士副部長、副委員長に運用第二部の白石弘一副部長、ラジオ営業部の高市昌信副部長を選び、多い時期で毎週1回程度の会合を開いた。多局化対策委員会は1991(平成3)年8月1日に中間答申を行った。答申は①視聴者利益の最大化、②業務の効率化、③人材育成によるマンパワーの発揮を3本柱とし「ソフトイノベーション」、「営業新展開」、「企業文化活動」、「業務体制」、「技術整備」、「情報管理」の6項目の提言を行った。このうち、「ソフトイノベーション」では、リアルタイムのグローバル・ニュース時代の情報ニーズに対応するため、速報性を重視し、情報のジャンルを広げた新しい形のローカルニュースを志向する。また「営業新展開」では、全社各営業部門の連絡・連携をはかりながら、積極的な提案型セールスを展開する。このほか、企業イメージを高める文化活動に積極的に取り189第1節 激動期の経営

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