南海放送50年史
191/358

網が整備されるなかで、周波数を切り替えずに聴き続けられることを求める声が強まった。また新居浜局では、夜間混信が強く周波数の変更が課題となった。これを受け、郵政省では国際電気通信連合(ITU)で国際調整に入ったが、新居浜局の増力は韓国に同一周波数の局が存在することから、折衝は難航した。わが社はとりあえず、宇和島、大洲、御荘の3局について周波数の変更を進める方針を決め、1994(平成6)年5月に申請を行い、9月29日から新居浜局を除く6局の周波数が1116kHzに統一された。この時、新しいラジオのイメージを打ち出す愛称を社内募集し、高松支局三好由花の「Nancy16」(ナンシーシックスティーン)が採用された。また、キャッチフレーズを社内公募し「い・い・い・ろ・いろ・いろ」に決まった。周波数1116kHzに因んで、11月16日を「Nancy16の日」として特別編成し、日清食品の協賛で、電話による「日清ラーメンリクエスト」や試食会を行い、フジ北宇和島店と八幡浜店でキャピイが1,116袋のラーメンをプレゼントした。その後、新居浜局のアンテナに指向性をつけることにより電波監理審議会から周波数変更と増力が認められた。1996(平成8)年4月1日に新居浜局は周波数が1557kHzから1116kHzに変更されるとともに出力も100Wから1kWに増力され、この結果、7局全てが1116kHzに統一された。高速道路松山自動車道では、トンネル内の再送信も整備され、交通事故、災害発生時の情報伝達にも役立つとドライバーに歓迎された。新居浜局の増力によりラジオの活躍の場が広がった。2001(平成13)年7月10日、今治局を閉局し、6局体制となった。新居浜局の電波が今治局のエリアをカバーしていることがわかった。170第4章 ローカルワイドの時代女子アナウンサーの1116kHzPRパワーアップステーション

元のページ  ../index.html#191

このブックを見る