南海放送50年史
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を越え、現在では2分の1インチビデオテープに再プリントされているが、アナログテープは画質の劣化が早い。デジタル方式による保存システムへの切り替え、系列局との映像資料索引互換システムが急がれているところである。かねてから課題とされていたテレビのCMバンクシステムは、第1期としてスポット部門の運用が1984(昭和59)年8月13日から稼動した。CMバンクの導入は1978(昭和53)年、検討に入ったが、満足できる計画の策定にいたらず懸案となっていた。1983(昭和58)年3月、再びプロジェクトチームが結成され検討が行われた。導入した機器は3時間使用の1インチテープがかかるNEC製の高速ヘリカルスキャンVTRに、16ミリフィルムプロジェクターやスライドプロジェクターなどが接続された。同システムには、作業時間を大幅に短縮するため「オンエアーテープドライブ方式」など、数々の工夫が盛り込まれた。システムの導入にはテレビ運行部副部長の橋本弘一郎が作業にあたった。CMバンク導入により、スポットCMの素材運用やスタンバイ作業が大幅に効率化され、きれいな画像で送り出されるようになった。1年後、タイムのCMも1本化されて業務の効率化が進んだ。このCMバンクは15年間稼動し、老朽化のため新CMバンクに切り替えられた。新CMバンクは1999(平成11)年3月末から工事を開始しAPS連結テストを経て6月16日からテスト実施、6月22日から本格稼動した。また、新CMバンクはビデオサーバ・システムを導入し、ハードディスクにファイリングされたCM素材をダイレクトにオンエアすることになった。このバンクの特徴はAPSの予備プログラムへの移行や、緊急差し替え、特番にも迅速に対応でき、番組CMやステーションブレークの取り出し、まCMバンク稼動150第4章 ローカルワイドの時代CMバンク火入れ式CMバンク入力作業

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