南海放送50年史
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味でもひとつのエポックとなった。1969(昭和44)年6月30日からテレビの全日放送を開始した。愛媛放送との競合に備えて編成を強化した。この年まで、早朝帯、深夜帯など放送時間は拡大してきたが、月曜日~金曜日の午後4時5分から5時25分までの放送休止があった。まず、月曜日~金曜日の午後4時台は『アフタヌーンシアター』の総合タイトルで55分の大型番組を編成した。『華岡青州の妻』(月)、『特別機動捜査隊』(火)、『プレイガール』(水)、『ハイシャバル』(木)、『素浪人月影兵庫』(金)など、いずれもキー局の人気番組である。午後4時からのローカルニュースを4時55分に移し『南海放送ニュース』の後、午後5時から『野生の王国』など30分のフィルム番組を編成して5時半以降の番組へつないだ。このアフタヌーンシアターで放送される番組は、前日の『ミッドナイトシアター』で放送されたものの再放送で、月曜日の『アフタヌーンシアター』の番組だけは別番組を編成、金曜日の『ミッドナイトシアター』は『インベーダー』を放送した。こうして、わが社はクロスネットの利点を生かして質の高い番組を編成したが、1969(昭和44)年12月1日に開局した愛媛放送は、ほとんどフジテレビ系列の番組を放送した。愛媛放送開局(1969年12月)に伴う番組移行は影響が大きかった。『銭形平次』など主要番組が、愛媛放送開局直前の10月編成で打ち切られた。スポンサーの意向で残っていた『ズバリ!当てましょう』や、子供向けのアニメ番組も1971(昭和46)年の春にはわが社から姿を消した。1972(昭和47)年3月、スタジオ棟にあった宿直室を第2別館へ移し、その後を改造してテレビのニューススタジオとしキャスターニュースの登場テレビ全日放送開始84第2章 大いなる飛躍へ

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